今回のご依頼は、プジョー 308 のATF圧送交換(トルコン太郎)のご依頼です。
輸入車のATF交換はディーラーでしか対応できないと思われているお客様も多いのですが、
ホリエカーサービスでは輸入車のATF交換にも対応しております。
今回はプジョー 308 のオーナー様より、予防整備としてATFの圧送交換をご依頼いただきました。
走行距離は約40,400kmと比較的早めのメンテナンスですが、
ATFは走行距離に関わらず経年劣化が進む消耗品ですので、
定期的な交換が変速フィーリングの維持やトランスミッション保護に大きく貢献します。
■ 車両情報
- 車種:プジョー 308
- 型式:LDA-T9YH01
- 走行距離:約40,400km
- 作業内容:ATF圧送交換(トルコン太郎)
- 使用オイル:WAKO’S ATF Safety S(低粘度ATF対応)
■ 入庫・車両確認
鮮やかなブルーのボディが印象的なプジョー 308 が入庫しました。外観・
コンディションともに良好な状態です。

まずリフトアップしてアンダーカバーの状態を確認します。
プジョー 308 はアンダーカバーが大きく車体下部をしっかりと覆う
設計になっており、作業前にカバーを取り外して
トランスミッション本体へのアクセスを確保します。

■ トランスミッションの確認と旧ATFサンプリング
アンダーカバーを取り外し、トランスミッション本体を確認します。
本車両に搭載されているのはアイシン製の8速ATです。
このトランスミッションはメーカーが無交換を謳っているケース
もありますが、実際には使用とともにATFは確実に劣化します。
定期的な交換により、変速ショックの抑制や内部部品の保護効果が期待できます。

作業前に現在のATFの状態を確認するため、サンプリングを実施します。
採取したATFをガラス瓶に取り出して色や透明度、匂いをチェックします。
新油は透明感のある赤色ですが、今回採取したオイルはすでに茶褐色に変色しており、
酸化・劣化が進んでいることが確認できます。走行距離は比較的少ないものの、
経年によりオイルの品質が低下していることがわかります。

■ ドレンプラグ・シールの確認
ATFの抜き取り口となるドレンプラグと、そのOリングを確認・準備します。
ドレンプラグ内部にはオーバーフロープラグが付いており、このOリングを新品に交換することで、
作業後のオイル漏れを確実に防ぎます。
こうした細かな消耗品の同時交換も、長く安心して乗り続けるための大切なポイントです。

■ 使用ATFの選定
今回使用するATFは、WAKO’S ATF Safety Sです。
低粘度ATF対応の高品質オイルで、JASO 1-A-LV規格に適合しており、
プジョー 308 のトランスミッションにも対応しています。
摩擦特性・酸化安定性・シール適合性に優れており、
ホリエカーサービスが輸入車を含む多くの車両で信頼して使用しているオイルです。

■ トルコン太郎による圧送交換作業
いよいよATF圧送交換の本作業に入ります。
トルコン太郎をプジョー 308 に接続し、機械をセットアップします。
トルコン太郎の大きな特徴は、車両のATFクーラーラインに直接接続し、
エンジン・トランスミッションの動力を使って自然に循環させながら、
古いATFを押し出しつつ新しいATFを送り込む「圧送方式」を採用している点です。
これにより、トルクコンバーター内部やバルブボディの細部に残留した旧油まで効率よく
入れ替えることができます。
単純にドレンから抜くだけの「部分交換」とは異なり、
トランスミッション内部のATFをほぼ全量新油に置き換えることが可能です。

交換作業開始後、トルコン太郎のクリーナーモニター(観察窓)
でリアルタイムにATFの色の変化を確認します。
左側が新油(鮮やかな赤色)、右側が抜き取られた旧油(黒に近い暗褐色)です。
この色の差を見ることで、交換の進行状況と旧ATFの劣化度合いを視覚的に確認できます。

■ 交換進行中の油色変化の観察
交換が進むにつれて、クリーナーモニターの観察窓内のオイルの色が変化していきます。
作業序盤では排出されるATFは黒に近い濃い暗褐色で、劣化の深刻さが一目でわかります。

さらに圧送交換を続けると、排出されるATFの色が徐々に明るくなり、
新油の赤色に近づいてきます。
この色の変化がトルコン太郎による圧送交換の最大のメリットであり、
交換の完了タイミングを目視で正確に判断できる点が整備士にとって非常に有用です。


■ 交換完了・仕上げ
排出されるATFの色が新油と同等レベルになったことを確認し、圧送交換作業を終了します。
その後、ドレンプラグのOリングおよびシールワッシャーを新品に交換した上で
ドレンプラグを規定トルクで締め付け、オイル量を正確に調整してます。


■ 試運転・最終確認
作業完了後は必ず試運転を行い、実際の走行でのシフトフィーリング・
変速ショックの有無・異常な振動や滑りがないかを確認します。
今回は交換後の変速がよりスムーズになり、オーナー様にも満足いただける仕上がりとなりました。

■ まとめ
今回のプジョー 308(LDA-T9YH01)のATF圧送交換では、
走行距離約40,400kmながらもATFが茶褐色に変色するほど劣化していることが確認されました。
輸入車の場合、メーカーが「無交換」を推奨するモデルでも実際にはオイルは経年劣化しており、
定期的な点検・交換を行うことがトランスミッションを長持ちさせる上で非常に重要です。
ホリエカーサービスでは、トルコン太郎による圧送交換により
トランスミッション内部のATFをほぼ全量新油に置き換えることが可能です。
輸入車・国産車を問わず対応しておりますので、ATF交換をお考えの方は
ぜひお気軽にご相談ください。
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