トヨタ アルファード(DBA-GGH35W)のATF圧送交換作業
今回のご依頼は、トヨタ アルファード(DBA-GGH35W)
のATF圧送交換のご依頼です。走行距離は75,000kmで、
定期的なATFメンテナンスをご希望されてご来店いただきました。

■ 車両情報
- メーカー: トヨタ
- 車名: アルファード
- 型式: DBA-GGH35W
- 走行距離: 75,000km
- エンジン: 2GR-FKS(2018年1月以降のモデル)
- トランスミッション: 8速AT(Direct Shift-8AT)
- 作業内容: ATF圧送交換(トルコン太郎)
GGH35Wの年式によるトランスミッションの違いについて
同じ型式「GGH35W」でも、製造年によってトランスミッションの仕様が異なります。
これはATF交換を行ううえで非常に重要なポイントです。
- 2015〜2017年頃のGGH35W(エンジン: 2GR-FE): 6速AT(6 Super ECT)を搭載
- 2018年1月以降のGGH35W(エンジン: 2GR-FKS): 8速AT(Direct Shift-8AT)を搭載
同じ型式表記でも、適合するATFの種類や容量、交換手順が異なります。
今回の車両は2018年1月以降のモデルで、2GR-FKSエンジン搭載の8速AT
(Direct Shift-8AT)です。型式だけで判断せず、
年式とエンジン型式を必ず確認することが適切な作業につながります。
ATF劣化の確認(ドレンアウト)
まず、ドレンプラグを緩めて現在のATFを排出し、劣化の状態を目視で確認します。
正常なATFは透明感のある明るい赤色ですが、
今回排出されたATFはどのような状態だったでしょうか。

排出したATFをガラス瓶に採取して色を確認します。
光を透かして見ることで、劣化の度合いをより正確に把握することができます。

排出されたATFは明らかに褐色〜黒ずんだ色を呈しており、
酸化・熱劣化が進んでいることが確認できました。
走行距離75,000kmという数字と合わせて、圧送交換による全量入れ替えが必要と判断しました。
トルコン太郎による圧送交換作業
診断と事前確認が完了したところで、いよいよ当店が得意とする
ATF圧送交換機「トルコン太郎」による作業に入ります。

圧送交換はトランスミッション内部を新しいATFで押し流すように入れ替える方法です。
単純なドレンアウト&補充では全体の30〜40%程度しか交換できませんが、
圧送交換ではトルクコンバーター内部やATの油路に残った旧油もほぼ全量入れ替えることができます。特に劣化が進んだATFが残留していると、新油を入れても効果が半減してしまうため、
この方式は非常に重要です。
トルコン太郎のフィルターで交換状況をリアルタイム確認
トルコン太郎の最大の特長の一つが、機械に内蔵されたフィルターカップによって、
循環するATFの状態をリアルタイムで目視確認できることです。
交換の進行とともにATFがどのように変化していくかを写真でご確認ください。

交換開始直後は、フィルター内のATFが非常に黒く濁っています。
右側の瓶が元のATF(旧油)、左側のフィルターカップ内が現在循環中のATFです。
この段階では旧油の汚れがフィルターに捕集されている状態です。


交換が進むにつれて、フィルター内のATFの色が段階的に
明るくなっていくのが分かります。新油が旧油を押し出し、
トランスミッション内部が洗浄されていく過程がこの色の変化として現れます。

交換終盤になると、フィルター内のATFは正常な新油の色
(鮮やかな赤色)に近づいてきました。旧油と新油の色の差が一目瞭然で、
圧送交換によってどれだけの量の旧油が入れ替わったかをご理解いただけると思います。

フィルターカップ内のATFが完全に新油の色へと変わったことを確認し、
圧送交換を完了としました。フィルターへの汚れの付着状況も確認し、
金属粉や異物が過剰でないことも合わせて確認しています。
作業完了・試運転
ATF圧送交換完了後、油量の最終調整を行い、
再度スキャンツールでATF油温などのパラメーターに異常がないことを確認します。
その後、試運転を実施してシフトショックの有無・変速タイミングの滑らかさ・
各レンジでの動作を確認しました。
試運転の結果、変速はスムーズで異常なし。
ATF圧送交換前に感じていたような変速のもたつき感も解消され、
良好な状態であることを確認しました。オーナー様にも試乗いただき、ご満足いただけました。
まとめ
GGH35Wのアルファードは、年式によって6速ATと8速ATが混在していることはあまり知られておらず、型式だけで判断して誤った油脂を使用するケースも見受けられます。
当店では車両の年式・エンジン型式・スキャンツールのデータを総合的に確認したうえで、
最適なATFを選定しています。
また、一般的な「抜いて入れる」方式では全量交換が難しく、
特に劣化が進んだ車両ほど圧送交換による効果が大きくなります。
今回のように75,000km走行の車両では、旧油の黒ずみが明らかで、
圧送交換の必要性が数値と目視の両方で裏付けられました。
ディーラーでATF交換を断られた方や、費用面で悩んでいる方も、ぜひ一度ご相談ください。
ATF圧送交換(トルコン太郎)に関するご相談・ご予約は、ホリエカーサービスまでお気軽にお電話ください。
電話: 0480-42-5554(月〜土 9:00〜19:00、定休日: 日曜・祝日)

